LAP.4 クルマのロール量を決めているもの |
クルマのロール量=ロール剛性を決めているものは、下記の4点です。 ・スプリングレート まず、最初のスプリングレートは、説明するまでもありませんね。当然、レートが上がればロール剛性が上がり、ロール量は小さくなります。 次の、タイヤのたわみ量に関しても、タイヤは荷重により変形しますので、ロール剛性に大きく関わっています。スプリングレートに換算すると、扁平率によっても違いますが、だいたい”15〜30kgf/mm”に相当します。 そして、スタビライザーは、ストローク量に左右差がある場合のみ、ロール剛性に影響します。コーナリング中のように、一方のスプリングが縮み、もう一方のスプリングが伸びている時には、スタビライザーによりロール剛性は上がりますが、ブレーキング時のように、左右同時に同方向へストロークする場合は、作用しません。 最後に、ボディー剛性。これも説明するまでもないですね。ボディー全体や、サスペンション、ダンパーユニット付け根部分の剛性が弱いと、もちろん、全体のロール剛性は下がります。 また、スタビライザーとボディー剛性は、ロール初期の剛性が弱く、ロール量が増えるにしたがって剛性が上がる、要するに「強烈なプログレッシブタイプ」となります。 クルマのロール量は、これら要素のトータルで決まります。スプリングは、簡単に硬さ(レート)を変えられるパーツですので、「ロール剛性の調整役」といった存在です。 (追記) 先日、TRDの 湯○ エンジニアから、本ページへのクレーム?が来ましたので、ちょっと追加の説明です。 内容は、スタビはプログレかどうか?という点です。 本文中に、私は、スタビはプログレだと明記していますが、これは、最初の数ミリ(左右差が出始めたところ)の部分のことです。サスペンションへの取付け部や、スタビ本体を固定しているブッシュのたわみにより、市販車は、最初の数ミリは、スタビが的確に効きません。その後、ブッシュがたわみきると急激にスタビが効き始めます。 この、最初の数ミリにスタビが的確に効くかどうかで、コーナーに対してハンドルを切り始めた時の乗り味は大きく変わるということを伝えたかったのです。 もちろん、ブッシュがたわみきると、スタビはプログレではなくリニアに効きますね。 しかし、サスペンションセッティングのコラムを 湯○エンジニアが読んでるなんて・・・・ビックリですね〜。なんてったって、この人は、「NINTENDO」 のロゴとそっくりな、「NINJADO」というパッチモンのTシャツを田中の誕生日にプレゼントしてくれた人ですから・・・・・。 コラム読むより、"NSX"と"Z"を早くやっつけてくださいよ(笑)
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