HYPERCO

LAP.2 適正なスプリングレート@ (全体的に、硬い?やわらかい?)

では、今回から適正なスプリングレートにするためのお話を数回に分けて行いたいと思います。
そう、みなさんのクルマに現在装着されているスプリングレートが適正であるかの判断や、今後スプリング交換をする際の(できれば、HYPERCOに!)、レート選びの参考にしてくださいね。

まず、スプリングレートとは、そのスプリングの硬さ(反発力の強さ)を表していることはよ〜くご存知のはず。

では、ここでクイズを1問。

同じ車種で、下のスプリングを組んだクルマではどちらの方がハンドルを切ったとき、クルマはクイックに反応しますか?


@4輪とも硬いレート(20kgf/mm)のスプリングを組んだクルマ
Aやわらかいレート(8kgf/mm)のスプリングを組んだクルマ




ステアリングレスポンスの良いクルマはどちらか答えてください。


<正解はコチラ>
















































答えは、@になります。
これは、正解率がかなり高かったと思います。
純正の足回りから、ダウンサスや車高長に換えると、スプリングレートが上がることから、ステアリングレスポンスは向上しますからね。経験則といった面からもわかりますよね?

では、「なぜレスポンスが上がるのか?」ここがポイントです。
じつは、スプリングレートが硬くなると、荷重の移動スピードが速くなるからなのです。

たとえば、右コーナーの場合、ステアリングを切る前まで左右均等にかかっていた荷重は、ステアリングを右に切ることで、左側へ移動しますよね。この移動した瞬間にクルマは反応して曲がり始めますので、この荷重が移動するスピードと、ステアリングレスポンスは、直結しているのです。

当然、スプリングレートがやわらかいと、荷重移動はゆっくりと行われますので、良く言えば"マイルド"な、悪く言えば"ダル"な動きとなり、反対に、スプリングレートが硬いと、速い荷重移動となりますので、良く言えば"クイック"な、悪く言えば、"ピーキー"な動きとなります。

この特性を利用して、今のスプリングレートが適正かどうか判断するのです。
もし、ステアリングレスポンスが今ひとつ良くなくて、もう少しステアリングレスポンスを向上させたいなら、4輪ともスプリングレートを硬くします。
また、ステアリングレスポンスが良すぎて、"ピーキー"な感じがして、コーナリング中の小さなギャップで、ステアリングにいつも修正舵を入れている場合なんかは、4輪ともスプリングレートをやわらかくします。

スプリングレートの変更幅は、症状の大きさにより一概には言えませんが、おおよそ、10〜20%というのが、一般的です。

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