「リニア」なレート特性!
「HYPERCO」最大のメリットは、ストローク中におけるレート変化が極めて少ないことです。 レースの世界で『リニア』と表現されるこのクォリティが、前後左右への荷重の移動を的確にドライバーへ伝えます。 そして、このレート特性を作り出すことこそ、スプリング性能の中でも、一番技術力を必要とする部分なのです。


では、実際に「HYPERCO」と他社製品を比較してみましょう。
上記グラフのとおり、スプリングメーカーが違うと、同一表記のレートであってもストローク中は、常に同じレートとは限りません。
 
表記レートにすばやく立ち上がる
他社製品との比較でわかるように、「HYPERCO」は、スプリングが縮み始める初期ストローク域において、表記レートまで素早く立ち上がります。この特性こそが、リバウンド状態から、再びバンプしても、レート変化のない、安定した『リニア』なロール感を作り出すのです。反対に、なかなか表記のレートまで立ち上がらないスプリングでは、リバウンド状態でクルマが「フワフワ」し安定しません。また、この縮み始め部分では、メーカーにより格差が大きく、ドライバーが受けるフィーリングは大きく異なるのです。
 
表記レートのままストロークする
中間ストローク域でも、「HYPERCO」は、表記レートのまま、レート変化を最小限に抑制しています。たとえば、20mm→80mmの間を一気にストロークする場合、「HYPERCO」は、荷重とストロークの関係がきれいに、正比例しますが、他社製品ではバラツキが発生します。この違いこそ、ドライバーが『リニア』に荷重移動を感じられるかどうかを左右する、非常に重要な要素なのです。
 
線間密着が始まってもレートが急激に変化しない
「HYPERCO」は、有効ストロークの80%近辺まで表記レートを維持し、線間密着が始まってからのレート変化も、他社製品より少ないという特徴があります。このことから、荷重が急激に増えても、『リニア感』は持続します。
 
 
ドラテクマニアの田中ミノルはリニアなレート特性をこう感じる!

ストローク中のレート変化が『リニア』だと、ドライバーは、この先クルマがどのように動くのかを予想できます。たとえば、"1"ハンドルを切ると、"1"外側に荷重がかかるスプリングがあるとします。 そして、"2"なら"2"、"3"なら"3"といった具合に、ハンドルの切り角とスプリングのストロークが完全にリンクすると、ドライバーはロールすることに不安を感じないのです。感覚的に、このとき感じるロールは、実際のロール量より少なく、しっとり、しなやかに感じるハズです。

しかし、"2"切っても"1"、"3"しか切ってないのに "4"といった具合に、ハンドルの切り角とスプリングのストロークがリンクしないと、ドライバーは、ロールすることを不安に感じます。なぜなら、次に起こるべく動きが予測できず、恐怖心が先立ってしまうからです。"

スプリングが『リニア』にストロークしているかどうかの確認は、ステアリングを切った瞬間や、ブレーキを踏んだ瞬間から、「断片的ではなく連続して安定した荷重の移り変わり」が感じられるかどうかでわかるはずです。

田中式チェック方法は、上りコーナーの出口で、全開でトラクションをかけている状態から、ハーフスロットルにした瞬間、リアルタイムにリアのスプリングが戻る(伸びる)ことを感じられるかどうかで見極めます。
瞬時に戻れば、そのスプリングは、かなり『リニア』だと言えます。しかし、ハーフスロットルに戻しても、荷重がリアに乗りきったままとか、少し遅れて戻ってくるようでは、『リニア』とは言えないですね。

縮み始めから最大ストロークまで、『リニア』なレート特性の「HYPERCO」。
このフィーリングをひとことで言うならば、「しっかりとコシがあるのに硬さを感じない」です。
荷重コントロールの精度に直結する部分だけに、正直、このスプリングで走りは激変しますよ。

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